マウスピース矯正中に、ほうれい線が気になり始めた、あるいは予防したいという方のために、ご自身でできるセルフケアについてご紹介します。これらのケアは、ほうれい線だけでなく、顔全体の印象を明るく保つためにも役立ちます。まず、手軽に始められるのが「表情筋エクササイズ」です。マウスピースを装着していると、口周りの筋肉がこわばったり、表情が乏しくなったりしがちです。意識して様々な表情を作ることで、筋肉を柔軟に保ち、血行を促進しましょう。例えば、「あ・い・う・え・お」と大きく口を動かす、頬を膨らませたりへこませたりする、舌を上下左右に動かすといった簡単なエクササイズを、毎日数分でも続けることが大切です。次に、「マッサージ」も効果的です。顔全体の血行やリンパの流れを促進することで、むくみを解消し、肌のハリを保つ効果が期待できます。ほうれい線に沿って、指で優しく引き上げるようにマッサージしたり、頬骨の下のくぼみを軽くプッシュしたりするのも良いでしょう。ただし、力を入れすぎると肌に負担をかけるので、必ずクリームやオイルを使って、滑りを良くしてから行うようにしてください。また、「保湿を徹底する」ことも非常に重要です。肌が乾燥すると、小じわやほうれい線が目立ちやすくなります。洗顔後はもちろんのこと、日中も乾燥を感じたら、化粧水や乳液、クリームなどでしっかりと保湿しましょう。特に口周りは乾燥しやすい部分なので、念入りなケアを心がけてください。シートマスクなどを活用するのもおすすめです。さらに、「紫外線対策」は一年を通して欠かせません。紫外線は肌の老化を促進し、コラーゲンやエラスチンを破壊して、たるみやシワの原因となります。外出時には必ず日焼け止めを塗り、帽子や日傘なども活用して、紫外線から肌を守りましょう。そして、意外と見落としがちなのが「姿勢」です。猫背やうつむき姿勢は、顔のたるみを助長し、ほうれい線を深くする原因になります。普段から正しい姿勢を意識し、スマートフォンを見る際なども、顔が下向きにならないように注意しましょう。これらのセルフケアは、すぐに劇的な効果が現れるものではありませんが、毎日コツコツと続けることで、ほうれい線の予防や改善に繋がり、矯正治療中の顔貌の変化に対する不安を軽減する助けとなるはずです。